
クック諸島を旅したなら、必ず参加するべき観光ツアーがあります。それは『アイツタキ島のラグーンクルーズ』。アイツタキ島は遠浅のラグーンが美しいことで有名な島ですが、その魅力を存分に味わうことができるのが、このラグーンクルーズです。アイツタキ島に滞在している人は勿論ですが、国際線の発着するラロトンガ島にだけ滞在する予定の人も日帰りでアイツタキ島を訪れるツアーに参加することができます。ここでは『アイツタキ島のラグーンクルーズ』についてご紹介します。
『アイツタキ島のラグーンクルーズ』というアクティビティ自体は、アイツタキ島からでもラロトンガ島からでも参加できます。アイツタキのラグーンを巡るツアーなので、ラロトンガ島に滞在している人は国内線を利用してアイツタキ島に移動します。
ラロトンガ島の宿泊先にも依りますが、ラロトンガの空港までは最大30分程度かかります。朝7時半前後の国内線でアイツタキ島に移動しますので、滞在中のホテル出発はこの1時間程度前になります。通常前日までにツアーに申し込む必要があり、当日はツアー催行会社のバスがホテルまで迎えに来てくれますので、出発時間を確認しておいて下さいね。
当日必要なものは以下の通りです。
- パスポート(無くさないように!)
- 水着(着替える場所が余りないので行く時から着用がオススメ)
- 飲料水(途中でも買えます)
- 日焼け止め
- サングラス
- 帽子や長袖のラッシュガードなど
- 着替えのTシャツや短パンなど
ラロトンガ空港。国内線も国際線も同じ建物内にあります。素朴な造りで、迷うことはありません。
空港に着いたら国内線のチェックインカウンターに向かいます。ここで事前に予約したチケット(Eチケットの場合はパスポートだけでよい)を提出して下さい。国内線の出発時間になると英語で「アイツタキ島行きの飛行機が出る」というアナウンスが流れます。チケットを持って国内線に乗り込みましょう(座席指定があるので、ゆっくりどうぞ)。搭乗するのはデイツアーに参加する人達だけではなく、アイツタキ島に滞在する他の旅客やローカルもいます。
国内線の飛行機はプロペラ機。南太平洋の旅情たっぷりです。
ラロトンガからアイツタキ島までは国内線で約50分。あっという間に眼下に美しいエメラルド色のラグーンが広がります(ラロトンガ島のラグーンも美しいのですが、アイツタキ島の海は別物です。この色を見るためだけでもアイツタキ島に行く価値があります)。
アイツタキの空港に着くと(ラロトンガ島より更に素朴な空港です)、ホテルからのお迎えのスタッフや、デイツアーのガイドさん等が皆様をお待ちしています。案内に従ってデイツアーのバスに乗車します。デイツアーの始まりです。
注:この後、普通のトイレは最後(夕方)に空港に戻ってくるまでありませんので、このタイミングでトイレを利用されておくことをお勧め致します。
基本英語ガイドによるツアーですがそんなに難しいことはないですし、ガイドさんは言葉の通じない国から来た旅行者の扱いに馴れており優しいので、是非ツアーを楽しんで下さい。
バスは滑走路に沿って進み、その後アイツタキの村へ向かいます。しばしの間、アイツタキ島の素朴な景観を楽しむことができます。途中で雑貨店に寄ってくれる場合があり、ここで飲み水やちょっとしたスナック(朝ご飯を食べ損ねてお腹が空いている人など)を買うことができます。この後ボートでのクルージング中やランチ時には飲料水が用意されていますし、ビールやワイン等も有料で購入できます。この後の道中では「アイツタキの村」「聖なるバニヤンツリー」「日本政府がクック諸島に進呈した水タンク」等を眺めながらボートの出発する港へ向かいます。アイツタキのホテルから参加する人もいるので、途中で他のゲストをピックアップしていく場合があります。
港(と言っても小さなビーチ)についたらいよいよ乗船です。デイツアーは複数の異なるツアー会社が運営していますので、その内容は利用する会社によって若干異なります(ここでは主に「Te Vaka Cruise」のツアーについて記載しています)が、行程や内容はほぼ同様です。乗船後、再びホテルから参加されるゲストを迎えにホテルに立ち寄る場合があります。
船には座席とテーブルが装備されており、出港に際してココナッツの生ジュースが供されます。屋根も付いていますので、心地良い風を感じ美しいラグーンを眺めながら快適なクルーズを楽しめます。ビールやスパークリングワインを有料で注文することもできますので、お酒を楽しめる方には最高の瞬間です(飲み過ぎ注意)。

出港すると、早速美しいアイツタキ島のラグーンの色に圧倒されます。アイツタキ島のラグーンは遠浅で、しかも透明度が滅茶苦茶高い!水深の浅い場所では、クルーズ船の影が海底にくっきり映る程です。また、クルーズ船が進むにつれ異なる水深に応じて海の色が変わって行く様は、まるでおとぎの世界を旅していくようです。
ツアーの行程は、どのツアー会社を利用してもほぼ同じような内容になります。出港後、いくつかの島に立ち寄り、美しビーチやラグーンでシュノーケリングを楽しんだり、アイツタキの歴史や自然について学んだりしながら、クルーズのハイライトである『ワンフット・アイランド』を目指します。
どうですかこの入浴剤カラー。
無人島に立ち寄って、渡り鳥の営巣地を見学したり、島の暮らしについて学んだり。
さて、お昼が近付く頃、いよいよデイツアーのクライマックス『ワンフット・アイランド』に上陸です。『ワンフット・アイランド』は、世界でここだけにしかない『無人島にある郵便局』が有名です。上陸すると島の形を模した足形のスタンプを押してくれたり、絵葉書を購入投函したりする事ができます。
『ワンフット・アイランド』の名前の由来にはいくつか説があります。ひとつは「空から見ると島の形が人の『左足』の足跡に見えるから」というもの。もう一つは「かつて島々の間で争いが起きていた時代があり、子供と二人で逃げてきたお父さんが先に逃げた子供の足跡に自分の足跡を重ねて上陸して、子供の命を助けた」という逸話に由来するものです。
さて、この『ワンフット・アイランド』、最大の魅力は周囲を取り囲む美しいラグーンです。遠浅で抜群の透明度(プールのようです)のラグーンでシュノーケリングをしたり、ボーッと眺めて過ごしたり、夢のようなひとときを過ごすことができます。
ボートが島に着岸する頃に丁度ランチタイムとなり、船内には美味しそうな食材が並べられています。食欲をそそる香りのバーベキューも楽しめますよ! キンキンに冷えたビールやワインを購入する事もできます!
新鮮な果物やサラダ、ヘルシーなローカルフードが並びます。
お腹一杯ランチを済ませたらアルコールも回って程よく良い気分。ボートには屋根が付いていますので船上で美しい景色を眺めてのんびり過ごしても結構ですが、元気な人は是非ワンフット・アイランド上陸してみましょう!
ワンフット・アイランドもビーチがスーパー美しい島ですが、島に隣接してローカルが『ヘブン(天国)』と呼ぶ超絶美しい砂州があります! 訪れるタイミングによって水深が若干変わるのですが、浅いところは足首から膝下ぐらい、せいぜい太ももまで水に浸かれば15分ほどで砂州に辿り着くことができます(ボートの出発時間を確認してから出掛けましょう!)。
地上最強に美しいビーチ『ヘブン』はこんな景色
まさしく『ヘブン』
こんな写真が撮れます。
ボートが『ワンフット・アイランド』に停泊しているのはランチ後、1時間程度。砂州『ヘブン』の真ん中あたりまで行って戻ってくるには大人の男性で往復30分程度かかりますから、余裕を持って行動しましょう。
注意: ワンフット・アイランド上陸の際にガイドさんが船内で「パスポートに上陸した記念のスタンプを押すよ!」と言ってくれ、ニュージーランドの人は自分達のパスポートを差し出してバンバン、スタンプを押してもらってます。しかし本来、パスポートに出入国手続きに関わらない私製スタンプ等を押すことは不可ですのでご注意下さい!
余りに美しい世界に現実感が乏しくなりますが、そろそろ帰着の準備です。旅行客の方が『ワンフット・アイランド』に戻ってくるのは簡単ではありませんので、島にお忘れ物などないように。ボートは一路、アイツタキ島を目指して出航します。
トイレのお話し。アイツタキの空港を出発した後トイレを利用されたい場合、「Te Vaka Cruise」催行のツアーに参加された場合はボートに簡易トイレが2つ付いています。利用時に足元のペダルを自分で持ち上げ踏み込んで排水する仕組みになっています。壊れやすいので気を付けてご利用下さい。
ボートがアイツタキ本島に付くまで小一時間かかります。近隣のホテルのお客様がいる場合はこちらに寄って、最後に港に到着です。港にはバスが迎えに来ていますので、こちらに乗ってアイツタキの空港まで送ってもらいます。空港のトイレで着替えることができますが、通常は一時間程度の帰りのクルーズの間に乾いている感じです。
ラロトンガ島まで少しのフライト
再び国内線でラロトンガ島を目指します。充実した一日で心地良い疲れで眠りに誘われるかも知れません。機内にお忘れ物などないように。空港に迎えに来ているバスでお泊まりのホテルまで送ってもらいます。
見たこともない程美しいアイツタキ島のラグーンはいかがでしたか? 忘れられない青の色は、きっと一生の思い出になる筈ですよ。お疲れ様でした!